妻が4月3日に田園調布駅前で撮ったもので、満開の桜だ。今日はもうだいぶ散っていて、そろそろ葉桜になっている。今年の桜も終わりだろうか。
2008年3月30日日曜日
桜の詩歌について
前回満開の桜のことを書いたので、今度は桜の詩歌のことを書こう。
またや見ん交野のみ野の桜狩り 花の雪散る春のあけぼの
藤原俊成の作で『新古今和歌集』に載っている。最も好きな桜を詠んだ歌だ。
交野は現在の大阪府交野市で、皇室専用の狩猟場があり、また桜の名所として知られていた。桜狩りとは花見のことで、み野の「み」は美称だ。
この時俊成は82歳で、老齢の身ゆえこの眺めを二度と目にすることは難しいだろうと自分に言い聞かせている。「交野」を「難し」にかけているという説明もある。(丸谷才一『日本文学史早わかり』所収の「花」。)
夜が明け始める時の幻めいた曙が、「花の雪散る」景色を非常に美しいものにしている。
木のもとに汁も膾(なます)も桜かな
松尾芭蕉の晩年の作。これも好きな俳句だ。桜の樹の下で、汁にも膾にも花びらが浮かぶという、花見の時の少し浮かれた雰囲気がよく出ていると思う。
またや見ん交野のみ野の桜狩り 花の雪散る春のあけぼの
藤原俊成の作で『新古今和歌集』に載っている。最も好きな桜を詠んだ歌だ。
交野は現在の大阪府交野市で、皇室専用の狩猟場があり、また桜の名所として知られていた。桜狩りとは花見のことで、み野の「み」は美称だ。
この時俊成は82歳で、老齢の身ゆえこの眺めを二度と目にすることは難しいだろうと自分に言い聞かせている。「交野」を「難し」にかけているという説明もある。(丸谷才一『日本文学史早わかり』所収の「花」。)
夜が明け始める時の幻めいた曙が、「花の雪散る」景色を非常に美しいものにしている。
木のもとに汁も膾(なます)も桜かな
松尾芭蕉の晩年の作。これも好きな俳句だ。桜の樹の下で、汁にも膾にも花びらが浮かぶという、花見の時の少し浮かれた雰囲気がよく出ていると思う。
2008年3月29日土曜日
2008年3月22日土曜日
等々力紀ノ国屋のこと
2008年3月20日木曜日
最近の読書
今日は祝日だ。雨で風が強く一日家にいる。最近読んだ本のことを書こう。
1.『「国語」入試の近現代史』 石川巧 講談社選書メチエ
今月初めの日経新聞書評でも取り上げられていた。(評者は石原千秋)。入試国語の研究書は少ないが、「入試現代文の生成と変容を通史的に述べた」本書は非常に面白かった。ただ、残念なのは、昭和50年代の共通一次の導入期辺りで分析が終わっていることだ。同世代の作者にはこれからも期待したい。
国語入試といえば、大学入試は500字の作文1題だった。たしか丸山真男の「盛り合わせ音楽会」を読んで感想を書くというものだったと思う。(記憶がハッキリしないので違っているかもしれない…)
別の年の作文(出題は夏目漱石の講演から)は、丸谷才一氏が褒めていたのを覚えている。(『桜もさよならも日本語』所収)。入試でどんなことを書いたかはすっかり忘れているのだが、最近は作文ではなく普通の読解問題らしい。
まあ、受験生の皆さんはどんな形式にせよ解くしかないのだ。がんばって下さい。
2.『東京奇譚集』 村上春樹 新潮文庫
最近村上氏の本は文庫でしか買わなくなってしまった。それは良いとして、この短編集で最も面白かったのは「どこであれそれが見つかりそうな場所で」だった。これを読んで、ゴーギャンの絵が見たくなってしまった。どうでもよい個人的な感想だが…
次は『ロング・グッドバイ』を読みたい。いやこれはまだ文庫になっていないか。
3.『週刊 司馬遼太郎Ⅰ、Ⅱ』 朝日新聞社
週刊朝日の連載をまとめたものだが、写真が豊富で、よく取材されていてなかなか良い。
今発売されているのはⅢなのだが、八重洲BCにはバックナンバーが積んであって買えたのだ。さすがだ…
1.『「国語」入試の近現代史』 石川巧 講談社選書メチエ
今月初めの日経新聞書評でも取り上げられていた。(評者は石原千秋)。入試国語の研究書は少ないが、「入試現代文の生成と変容を通史的に述べた」本書は非常に面白かった。ただ、残念なのは、昭和50年代の共通一次の導入期辺りで分析が終わっていることだ。同世代の作者にはこれからも期待したい。
国語入試といえば、大学入試は500字の作文1題だった。たしか丸山真男の「盛り合わせ音楽会」を読んで感想を書くというものだったと思う。(記憶がハッキリしないので違っているかもしれない…)
別の年の作文(出題は夏目漱石の講演から)は、丸谷才一氏が褒めていたのを覚えている。(『桜もさよならも日本語』所収)。入試でどんなことを書いたかはすっかり忘れているのだが、最近は作文ではなく普通の読解問題らしい。
まあ、受験生の皆さんはどんな形式にせよ解くしかないのだ。がんばって下さい。
2.『東京奇譚集』 村上春樹 新潮文庫
最近村上氏の本は文庫でしか買わなくなってしまった。それは良いとして、この短編集で最も面白かったのは「どこであれそれが見つかりそうな場所で」だった。これを読んで、ゴーギャンの絵が見たくなってしまった。どうでもよい個人的な感想だが…
次は『ロング・グッドバイ』を読みたい。いやこれはまだ文庫になっていないか。
3.『週刊 司馬遼太郎Ⅰ、Ⅱ』 朝日新聞社
週刊朝日の連載をまとめたものだが、写真が豊富で、よく取材されていてなかなか良い。
今発売されているのはⅢなのだが、八重洲BCにはバックナンバーが積んであって買えたのだ。さすがだ…
2008年3月16日日曜日
映画「ブレードランナー」
今日久しぶりに「ブレードランナー」(1992年版)を観た。
この映画は何回観ても飽きることが無い。今回感じたのは、レプリカントのリーダー役のロイ(=ルトガー・ハウアー)の演技がとても素晴らしいということだ。(まあこれまでもそう思っていたのだが、すごく久しぶりなので新鮮だったのだ。)
最後の独白シーンはアドリブだそうだが、見事だとしか言いようがない。
「敵役であったはずの人物が物語の真の主人公となるという破格のエンディング」(『ブレードランナー論序説』加藤幹郎)を迎えるのは、ルトガー・ハウアーの卓越した演技力によるものだろう。
この映画は何回観ても飽きることが無い。今回感じたのは、レプリカントのリーダー役のロイ(=ルトガー・ハウアー)の演技がとても素晴らしいということだ。(まあこれまでもそう思っていたのだが、すごく久しぶりなので新鮮だったのだ。)
最後の独白シーンはアドリブだそうだが、見事だとしか言いようがない。
「敵役であったはずの人物が物語の真の主人公となるという破格のエンディング」(『ブレードランナー論序説』加藤幹郎)を迎えるのは、ルトガー・ハウアーの卓越した演技力によるものだろう。
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