2011年4月10日日曜日

4月の読書

 最近読んだ本だ。

1.『江戸図屏風の謎を解く』(黒田日出男 角川選書)

2.『モーツァルトを「造った」男』(小宮正安 講談社現代新書)

 1は井上章一が日経書評で2010年のベスト3に挙げていたもの、2は最新の日経書評にあったものだ。

 共に読み応えがあったが、1は「江戸天下祭図屏風」を誰が、何のために作らせたのかという推理が非常に面白い。建築史や美術史の研究者が思いつかなかったアプローチが刺激的だ。

 2はケッヘル(モーツァルトの作品目録を作成したことで知られる)という19世紀のディレッタントに光を当てた本だが、こうした趣味人と当時のウィーンやハプスブルク家の関わりが、興味深く楽しめた。

2011年4月3日日曜日

銀座「ラデュレ」のことなど

 先週の日曜日(3/27)に家族で銀座に行った。昼食をとった後、ブラブラ買い物などしたのだが、歩行者天国は中止になっていたが、女性が多く銀座は割と賑わっていた。

 「ラデュレ」というマカロン発祥の店-パリの本店は映画「マリー・アントワネット」のスイーツを監修したとのこと-でも買ったりしたが、妻によると、ここはパリのお店と同じような内装で有名らしい。ここも女性で賑わっていた。

 店の写真など貼っておこう。


『映画をめぐる冒険』(講談社)

 この週末に読んだ本だ。

 村上春樹、川本三郎の共著で書き下ろしのこの本は、前にも書いたが絶版となっている。260本位の映画を分担して評しているのだが、書き下ろしということもあってか、INDEXも無くいささか大味な出来になっている。絶版になった理由はそのあたりか?よく分からない。知っている方がいたら教えて欲しいものだ。

 それはともかく、「ブレードランナー」、「ディーバ」、「明日に向かって撃て」、「炎のランナー」など個人的に好きな映画を村上春樹が評しているのは嬉しい。

 「ディーバ」を「スーパーヒップでスノッブなフィルム・ノワール」と言っているのは、その通りだと思うが、表現が80年代風で懐かしい。また「ブレードランナー」は、「レプリカントの秘書がいて、この本がお勧めです、とか言ってくれると良い。」という風に書いていると記憶していたのだが違っていた。かなり久しぶりに読んだのだが、記憶力も落ちてきたかな……。 
 

2011年3月20日日曜日

3月の読書その2

 前回に続いて最近読んだ本のことを書こう。

1.『ディスタンクシオンⅠ、Ⅱ』(ピエール・ブルデュー 藤原書店)

2.『若き日の友情-辻邦生・北杜夫 往復書簡』(新潮社)

3.『女子校育ち』(辛酸なめ子 ちくまプリマー新書)

 1と2は震災前、3は震災後に読んだ。1はなかなか面白いのだが、最近はフランスの状況が変わっていないのか興味のあるところだ。名門グランド・ゼコール出身者が相変わらず幅を利かしているのだろうか。サルコジ大統領など見ていると、変化している気もするが。

 2は書簡集の名著だろう。昔愛読していた『どくとるマンボウ航海記』や『どくとるマンボウ青春記』を思い出した。『航海記』の、パリで辻氏を訪ねる場面は今でもよく覚えている。また、『青春記』で仙台(東北大医学部時代)から北氏が辻氏に出した、太宰治を模した文体での手紙(本書にも収録)も印象に残っている。

 辻氏の『安土往還記』や『背教者ユリアヌス』もまた読んでみようと思うのだ。

 3は、ストレス解消のために買ったのだが、まあまあ面白かった。自身がJG(女子学院)出身で、祖母、母、妹も女子校出身という女子校一家に育った著者ならではの鋭い分析がある。後編として「男子校育ち」の本も書いて欲しい。

 今日は暖かく、穏やかな一日だった。今回の地震で被災された方々には、心よりのお見舞いを申し上げます。

2011年3月5日土曜日

3月の読書とホルショフスキーなど

 最近読んだ本のことを書こう。

1.『137-物理学者パウリの錬金術・数秘術・ユング心理学をめぐる生涯』(アーサー・ミラー 草思社)

2.『妄想かもしれない日本の歴史』(井上章一 角川選書)
3.『ハゲとビキニとサンバの国』(井上章一 新潮新書)

 1は週刊文春の立花隆の書評にあったので読んでみた。読み応えはあるのだが、期待していた程面白くはなかった。

 2と3はまとめて読んだのだが、井上章一氏の著作はハズレが殆どなく楽しめる。3ではブラジルの音楽の章で、ボサノヴァやヴィラ=ロボスのことが出てくる。

 そういえば、ヴィラ=ロボスのピアノ曲を最近聴いていないと思って、ホルショフスキーのCD「カザルス・ホール・ライヴ'87」を取り出してきた。伝説のステージなのだが、ここに2曲入っている。

 カザルス・ホールが閉鎖されたのは残念だなあ、などと思いながらホルショフスキーの素晴らしい演奏を久しぶりに堪能したのだ。

将棋 A級順位戦のことなど

 3月2日は将棋のA級順位戦の最終局(一斉対局)だった。毎年、NHKのBSで放映されるので、録画して週末に見るのを楽しみにしているのだ。

 今年は、挑戦者争い(森内と渡辺)もさることながら、降級者争いに5名が絡むという、これまでにない熾烈な戦いだった。

 結果は、森内が挑戦、木村と藤井が降級となったのだが、最後まで残った森内ー久保戦はまさに死闘だった。久保は負けると降級の可能性があり、投了してもおかしくない場面から、驚異的な粘りを見せていた。最後は負けたのだが、こうした対局をみると、やはり将棋の華は順位戦だなと感じてしまう。

 ところで、息子の同級生に奨励会員がいるのだが、なかなか頑張っているようだ。棋士になることができれば凄いが、奨励会では三段リーグを突破するのがとても大変なのでどうなるでしょうか……。

2011年2月21日月曜日

受験シーズン

 2月は受験シーズンだ。

 息子の学校は、2月1日(入試日)から3日(発表日)まで休みだった。中学入試は終わったが、この時期に受験生親子を見ると、息子の中学入試を思い出してしまう。もう4年前で、断片的な記憶しか無いのだが。また、今週25、26日は国立大学の入試だ。

 このブログの読者に、来年は中学受験という方がいるかもしれない。そんな方に、ささやかだが、幾つかアドバイスしてみよう。

1.中学受験は通過点に過ぎない
 これは当然のことだと思うだろうが、渦中にいるとなかなか認識できないものだ。先は長いのだから、長期的な視点を持つことが大事だ。

2.家庭の文化資本、社会関係資本が重要
 これも当たり前だと感じるかもしれない。それはその通りなのだが、良質な情報を得るには、社会関係資本(友人、知人とのネットワーク)は、個人的な経験からも重要だと思う。大学時代の友人2人の息子が同じ中学を受験、合格していて、様々な場面での情報交換がとても役に立っている。尚、ネットの匿名掲示板を情報収集に利用する人もいるかもしれないが、ああいうものには手を出さないことだ。

 とこう書いてみて、やはり言うまでもないことばかりかもしれない。なかなかアドバイスというのは難しいものだ。

 しかし、家庭の文化資本、社会関係資本の維持、再生産に中学受験が大きく関わっていることも事実だ。大変だろうが、頑張ってください。