2009年4月30日木曜日

GWの読書

 今年のGWは、井上章一の本を読もうと思い、以下の本を買ったり図書館で借りたりした。

1.『人形の誘惑-招き猫からカーネル・サンダースまで』(井上章一 三省堂)
2.『キリスト教と日本人』(井上章一 講談社現代新書)
3.『法隆寺への精神史』(井上章一 弘文堂)
4.『喋るぞ-闘う文化人の学問のすすめ』(旺文社)

 この内、4は井上章一のインタビューが入っているので借りてきた。とても面白かったのだが、感想はまとめて書くことにしよう。

 尚、この本には高田万由子も出ているのだが、東大入試は帰国子女枠なのか、センター試験は理数が不要で!!、フランス語、日本史、国語の3教科で受け、2次試験(後期試験)も理数は無かったらしい。
 また、塾、予備校には通わず、参考書も使わなかったとのこと。ゲームのノリで受験して全て合格とか、まあ反感を買うことをこれでもかと言っている。
 当時の帰国子女枠入試は、たまたま数学が無かったのだろうか。それにしても、いかがなものかと思うのは、私だけではないだろう。大体、東大入試(文系)の2次試験で差がつくのは数学で、受験生は必死に取り組んでいるというのに…。

2009年4月19日日曜日

映画 『ボディ・ダブル』

 昨日、WOWOWで映画『ボディ・ダブル』をやっていたので、懐かしくて録画して今日久しぶりに観た。

 デ・パルマ監督のB級映画だが、ヒッチコックの『裏窓』や『めまい』の手法の引用がとても多く、結構楽しめるのだ。

 特に、主人公がショッピングモールで尾行するところや、ビーチでのシーンは『めまい』のカメラワークの忠実なコピーだ。ここが個人的には最も気に入っている。

 その他、主人公の視線と、それを見る本人を切り返す手法など、これほどヒッチコックを意識した映画は他にないだろうと思う。B級サスペンスとして映画史に残る?のではないだろうか。

2009年4月12日日曜日

『学歴分断社会』(吉川徹 ちくま新書)

 これは、先々週読んだ本だ。この中で印象に残ったのは、竹内洋氏が「ご破算型」と呼ぶ、日本の受験システムだ。

 「ご破算型」とは、大学入試で「清算」しないと、受験の途中経過(中学受験、高校受験)は有効にならないシステムをいう。以下に解説を引用してみよう。

 例えば、難関の○○中学に合格したAさんは、大学入試は失敗してあまり知られていない大学に進学したとする。そしてBさんは、地元の公立中学、公立高校を経て、一流といわれる大学に進学したとする。

 この場合、Aさんは自分の中学入試の輝かしい結果を「達成学歴」として使うことができるだろうか?逆にBさんは12歳での途中経過について、Aさんに引け目を感じることがあるだろうか?

 つまり、受験の世界での中学・高校の「ブランド力」の優劣は、「大学進学力」によって決まるのだ。

 最近私立の難関中学に入っても、早いうちから通塾する割合が高まっているらしいが、上記を考えると、分からないでもない。まあ我が家は、高2あたりから本格的にやれば良いと思っているのだが。

2009年4月8日水曜日

千鳥ヶ淵での花見

 4月5日(日)に、妻と千鳥ヶ淵へ花見に行ってきた。10時位に着いたのだが、まだ早いためか空いていて良かった。

 満開で、少し散り始めていたが、ちょうど見ごろだった。風がなく、天気が良いというのは花見には最高だな。

 何枚か写真を貼っておこう。また、昼は銀座に出て、「ピエール・マルコリーニ」でお茶をした。ここはチョコレートで有名な店だが、パフェを食べた妻は美味しかったと言っていた。




 
 

2009年4月4日土曜日

『グレート・ギャツビー』、『ロング・グッドバイ』

 この週末に読んでいる本だ。どちらも村上春樹の訳で、前から読もうと思っていたのだが、やっと実現した。

 『グレート・ギャツビー』(スコット・フィッツジェラルド 中央公論新社)は野崎孝氏訳(新潮文庫)と比較すると、「現代に生きている話でなくてはならない」との言葉通り、今の時代に甦った、リズム感のある見事な訳だ。
 冒頭と、結末は特に力を入れたとのことだが、その通りの名訳となってると思う。次は、『夜はやさし』を是非訳してほしいものだ。

 『ロング・グッドバイ』(レイモンド・チャンドラー 早川書房)も、これまた素晴らしい訳で、あとがきも含めてチャンドラーファンは必読でしょう。

 今度『さらば愛しき女よ』が、『さよなら、愛しい人』の題の村上春樹訳で出るらしい。これも読むのがとても楽しみだ。

 ところで、村上春樹はこれまで巡り合った最も重要な本として、この2冊と『カラマーゾフの兄弟』を挙げている。最近光文社の古典新訳文庫では、亀山郁夫氏訳で全5巻累計100万部を超えるベストセラーとなっているが、これも村上氏の影響が大きいことは間違いないと思うのだ。