2009年4月4日土曜日

『グレート・ギャツビー』、『ロング・グッドバイ』

 この週末に読んでいる本だ。どちらも村上春樹の訳で、前から読もうと思っていたのだが、やっと実現した。

 『グレート・ギャツビー』(スコット・フィッツジェラルド 中央公論新社)は野崎孝氏訳(新潮文庫)と比較すると、「現代に生きている話でなくてはならない」との言葉通り、今の時代に甦った、リズム感のある見事な訳だ。
 冒頭と、結末は特に力を入れたとのことだが、その通りの名訳となってると思う。次は、『夜はやさし』を是非訳してほしいものだ。

 『ロング・グッドバイ』(レイモンド・チャンドラー 早川書房)も、これまた素晴らしい訳で、あとがきも含めてチャンドラーファンは必読でしょう。

 今度『さらば愛しき女よ』が、『さよなら、愛しい人』の題の村上春樹訳で出るらしい。これも読むのがとても楽しみだ。

 ところで、村上春樹はこれまで巡り合った最も重要な本として、この2冊と『カラマーゾフの兄弟』を挙げている。最近光文社の古典新訳文庫では、亀山郁夫氏訳で全5巻累計100万部を超えるベストセラーとなっているが、これも村上氏の影響が大きいことは間違いないと思うのだ。 

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