2010年2月27日土曜日

冬季オリンピック その2

 冬季オリンピックももうすぐ終わりだ。アイスホッケー男子はカナダ対アメリカの決勝で、オリンピックのトリを飾る好勝負が期待できる。

 その他の競技では、カーリング女子の決勝(スウェーデン対カナダ)が面白かった。延長の第11エンドでスウェーデンの連覇が決まったのだが、カナダが最終ショットでスウェーデンの石二つをたたき出すダブルテークアウトを決めれば優勝だった。

 しかし、主将(スキップ)のバーナードが失敗してしまった。かなりのプレッシャーがあったのだろう。2点をリードした第10エンドでも最終投をミスして同点に追いつかれている。

 スウェーデンは姉妹2組、夫婦1組というチーム構成とのこと。家族で取り組みやすい競技だそうだが、何とも不思議な感じがする。

 スキップのノルベリはカナダのバーナードと同じ年齢(43歳)のベテランで、前回のトリノに続いて金メダルを取った。メンバーはトリノの時と同じなので皆が連覇したことになる。

 カーリングの試合をじっくり観たのは今回が初めてだったが、とても楽しめた。マイナーな競技だが、日本も頑張ってほしいと思う。

2010年2月21日日曜日

『無印ニッポン』 三浦展/堤清二

 今週読んだ本だ。

 堤氏、というかセゾングループには特に興味は無いのだが、最近、三浦展氏に注目しているので買ってきたのだ。

 なかなか面白い対談だったが、特に印象に残ったのが次の2点だ。

1.西武美術館(セゾン美術館)について話している箇所を読んで、そういえば昨今の百貨店は、文化催事を行わなくなったなと感じた。ここは、堤氏を評価したいところだ。「メセナ」というのも死語になっている。

2.国立市は大学町だが、この構想は堤氏の父(堤康次郎)が、一橋大学の移転の際に、大学を中心にした学園都市構想に基づいて開発したそうだ。その時に、大学職員の子供用に小学校(国立学園小学校)も作っている。
 このことは、これまで知らなかった。大学時代は国立に住んでいたのだが…。ドイツのゲッティンゲンがモデルということは聞いたことがあったのだが。
 

2010年2月14日日曜日

冬季オリンピック

 バンクーバーオリンピックが始まった。冬季オリンピックにはそれほど興味は無いのだが、まあ休日にはつい見てしまう。

 ところで、夏のオリンピックには村上春樹氏の『シドニー!』という優れた観戦記がある。冬にはこうした観戦記はあるのだろうか?あまり記憶に無いのだが。

 個人的に最も関心がある競技は、男子アイスホッケーだ。昨年11月にスウェーデンに出張したとき、アイスホッケーの人気はすごいと聞いた。そういえば前回のオリンピックでは優勝している。

 今回は開催国カナダが優勝候補筆頭で、アメリカ、ロシア、スウェーデン、フィンランドあたりがライバルか。決勝トーナメントからは、時間があれば観戦したいのだが。

2010年2月13日土曜日

デ・キリコ 「通りの神秘と憂鬱」

 12日の日経新聞の文化面「影のポエジー 十選」にデ・キリコの「通りの神秘と憂鬱」(選者 田名網敬一)が紹介されていた。

 この絵-キリコの代表作だ-は昔から知っていたが、1月に同じ十選シリーズの「子供の居る場所 十選」(選者黒井千次)でも取り上げていたので、印象に残ったのだ。

 そういえば、デ・キリコについては『村上春樹堂はいかにして鍛えられたか』(村上春樹/安西水丸)にも出てくる。村上氏がイタリア在住時にデ・キリコの回顧展を見に行く話で、デ・キリコのファンになったと書いている。

 この話の水丸氏の挿絵はまさにこの絵で、「キリコはいいですね」という水丸氏のコメントがある。

 「輪回しをする少女を待ち受ける細長い人影、扉の開いた荷車の影…(中略)キリコが提唱する形而上絵画とは、肉眼でとらえる世界の光景によって、潜在意識に潜むかくれた神秘性を呼び起こし、詩的、霊的な表現を目指すことである。」という田名網氏の解説は的確だ。

2010年2月11日木曜日

井上章一 『霊柩車の誕生』

 今週読んだ本だ。著者のデビュー作で、前から読もうと思っていたのだが、書店になかなか売っていないこともあって、これまで購入しなかったのだ。

 期待通りの面白さで、一気に読みきった。霊柩車の誕生を解明していく中で、これまで知らなかった葬送の歴史を知ることができた。

 特に、明治時代の華美な葬列と、大名行列に密接なつながりがあったことは新鮮な驚きだった。

 斬新な視点で、日本文化を広く論じることが出来る著者は、やはり洛星出身のスター学者でしょう。 

2010年2月8日月曜日

アンジェパティオのこと

 6日の土曜日に、妻と渋谷のイタリアンレストラン「アンジェパティオ」に行ってきた。ここは、2008年の年末に行って以来だ。

 ランチを食べたのだが、料理は美味しいし、気持ちの良い接客でとても満足できた。

 渋谷で食事をすることは殆ど無いが、この店には時々行きたくなる。週末は結婚式があるらしく、なかなか取れないのだが、この日予約できたのは幸運だった。

 携帯だが写真を撮ったので貼っておこう。







 

2010年2月7日日曜日

御厨貴 経済教室

 最近の日経新聞の経済教室で興味深かったのが、1月20日の御厨貴氏「鳩山政権 評価と展望」だ。

 この中で御厨氏は、「宮内庁次いで検察庁が、組織の存亡を賭け、「絶対的権力者」小沢氏の前に立ちはだかっている。めったに見ることのない、権力と権力のむき出しの全面対決が繰り広げられている。」と書いている。

 結果は、不起訴処分で終わった訳だが、これで小沢支配が確立するのか興味のあるところだ。自民党政権が過去のものになり、交替可能な政党がなくなったと言ってもよい状況下での、官僚機構の危機感は相当なものだろう。

 御厨氏は、「一方で変える文化を是認しながら、他方で権力と金力をあられもなく行使する矛盾の固まり」である小沢氏は、「結局、政治の後景に退いていくしか残された選択肢はあるまい。」と言っている。

 個人的には、そうだろうと思うが、さてどうなるでしょうか。