2009年5月1日金曜日

GWの読書 その2

 前回に続いて、今度は感想など書こう。

1.『人形の誘惑-招き猫からカーネル・サンダースまで』(井上章一 三省堂)

 この本では、カーネル・サンダース人形の章が面白かった。サンダース人形といえば、阪神タイガース優勝(1985年)の際に道頓堀川に投げ込まれたものが、今年3月に見つかって話題になった。このサンダース人形を、各店舗の店先に置いてあるのは日本だけとのことだ。
 また、関西では5月頃、サンダース人形に鎧、兜を着せて五月人形風にするらしい。「サンダース武者人形」というらしいが、これははじめて聞いた話だ。
 「招福人形の伝統史」とでもいうだろうか、印象に残った本だが、絶版なのが惜しまれる。

2.『キリスト教と日本人』(井上章一 講談社現代新書)

 日本人がキリスト教をどう受容してきたのか、新説や奇説からその歴史を辿っている。著者と同じ洛星中学・高校出身としては、色々興味深いエピソードなどあって楽しめた。
 天守閣=天主教(キリスト教)起源説や、由比正雪・大塩平八郎のキリシタン説、仏教がキリスト教起源説orその逆など、資料の収集は-いつもながらだが-よくこれだけ集めたと感心する。

3.『法隆寺への精神史』(井上章一 弘文堂)
 
 これは今読んでいるので、感想は追って。

4.『喋るぞ-闘う文化人の学問のすすめ』(旺文社)

 この本も絶版だ。10年前の出版だし仕方ないか。この中で井上章一は、『美人論』を出版して間もない頃のためか、中・高校時代は女性と殆ど話したことが無いというエピソードを紹介している。そういえば、京大に入って最初のデートでは、古本屋に入った(そして相手の女性に嫌われた?)というのも聞いたことがある。また、浪人中は地元の予備校(近畿予備校だろうか)に通ったとか、まあどうでもいい話もあるのだが、とても楽しめたのだ。 

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