今週は『地球のはぐれ方』(村上春樹・吉本由美・都築響一 文春文庫)を読んだ。
相変わらず村上春樹の本は文庫でしか買わないのだが、一応これは最新刊なのだ。
読んで見ると、力の抜けた旅行記といった感じで面白かった。名古屋、熱海、ハワイ、江ノ島、サハリン、清里という不思議な組み合わせの6ヵ所を取材するのだが、初めて知ることが多く何ともいえない味わいがある。
3人の文章の中では、まあ当然なのだが、村上春樹のものが抜群に上手い。
それにしてもポストモダンとか再構築(脱構築?)といった用語を村上春樹が使うのは初めて見た。座談会での気楽な発言だからかもしれないが…
一番印象に残ったのはハワイ編だった。「ハワイといえばマイタイですね」「(ほぼ最後の)チキ・バー」「お伊勢参りとしてのホノルル・マラソン」など、村上春樹としても最も力を入れている感じだ。
続編はないのだろうか?期待したいものだ。そういえば村上春樹も来年は60歳だ。時の経つのは早いなあ…
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