2007年12月16日日曜日

石原千秋と村上春樹

 今週は石原千秋著『謎解き 村上春樹』(講談社現代新書)を読んだ。大学(早稲田)での講義をまとめたものだが期待していた程ではなかった。『風の歌を聴け』の章での謎解きは、既に熱心な読者なら知っていることであり新味がない。ホモソーシャルとの関連については割と面白かったが。

 まあ、学生はまず知らないだろうし、一般の読者もそうだろうから話題にはなるだろう。その他『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』『ノルウェイの森』が取り上げられているのだが、うーむいまひとつだなあ。期待が高すぎるのだろうか。そういう面もあるかもしれない…

 石原千秋は、やはり受験についての本の方が良い。夏頃に読んだ『秘伝 大学受験の国語力』はとてもよかったのだが。

 (追記)
 妻と息子は昨日学校の忘年会だった。帰りにミッドタウンでイルミネーションを楽しんだらしい。

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