2007年12月8日土曜日

ビル・エヴァンスのこと

 最近ジャズを聴いていないのだが、昔はビル・エヴァンスが好きでよく聴いていた。特に好きなのは、スコット・ラファロをベーシストに迎えたピアノトリオだ。アルバムだと、『ポートレイト・イン・ジャズ』『ワルツ・フォー・デビー』『サンデー・アット・ヴィレッジ・ヴァンガード』『エクスプロレーションズ』の4枚になる。

 ここでのエヴァンスの演奏は本当に見事だ。村上春樹氏の言葉を借りれば、「人間の自我が(それもかなり問題を抱えていたであろう自我が)、才能という濾過装置を通過することによって、類まれな美しい宝石となってぽろぽろと地面にこぼれていく様を、僕らはありありと目撃することができる。」ということになる。(『ポートレイト・イン・ジャズ』)

 この4枚の中で最も好きなのは『ワルツ・フォー・デビー』だ。「マイ・フーリッシュ・ハート」「ワルツ・フォー・デビー」「マイ・ロマンス」など、何度聴いても飽きることの無い、素晴らしい演奏だ。

 今日『ビル・エヴァンスについてのいくつかの事柄』(中山康樹著 河出書房新社)を引っ張り出して読んでいて、懐かしくなって書いてみたのだ。

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