2008年8月2日土曜日

庄司薫のこと

 最近、久しぶりに『赤頭巾ちゃん気をつけて』を読んだ。映画「歩いても歩いても」で「ブルーライト・ヨコハマ」を口ずさむシーンがあるが(この映画の題名もこの歌からだ)、この本にこの曲が出てくるのを思い出したのだ。

 読んでみて感じたのは、この小説は「男の子いかに生きくべきか」という教養論だということだ。
 思い返すと、中学から高校にかけて、庄司薫の著作から受けた影響はとても大きい。日比谷高校に憧れたことを懐かしく思い出す。

 しかし、「「赤頭巾ちゃん」と日比谷高校」(尾高修也)によると、「1950年代はもとより60年代になっても、日比谷高校生は、決して裕福とはいえなかったが、小説には豊かな家庭しか出てこない。たぶん、今の一部の私立高校の世界のようだと思う読者がいるに違いない。だがそこは、実際の学校とは違っているのである。」福田章二(庄司薫の本名)の同級生の言葉だ。

 まあ実際はそうかも知れないが、小説やエッセイからはとてもそうとは思えなかった…。

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